鉄リサイクル工業会中四国支部 初代部会長に就任した槙岡達也氏

 こっこーの槙岡達也社長は日本鉄リサイクル工業会中四国支部の初代青年部会長に就任した。昨年一年間は準備期間に充て、45歳以下の若手30人弱の仲間を集めた。同支部では岡山部会に青年組織があるが、支部全体での青年部会は初めてだ。若手経営者や幹部陣など広く参画を呼び掛ける。6月28日にウェブ上で発足式を行い、8月には親会を含め広く参加者を募る形でのウェブ講演会を企画する。
 
 
 廃棄物処理業界など「競合との協業」、循環型社会実現の一角を担う鉄スクラップ業界の働き手確保に向けた「業界地位向上」、海外動向を踏まえ将来を考えるための広い視野を養う「海外に触れる機会創出」の3点が活動方針。「似通った業界である廃棄物 業者ともうまく協業・競合していかねばならない時代。同業者間では国内市場が縮小する中で保有設備など各社の強みを生かしての連携も図りたい。鉄は100%リサイクル可能な素晴らしい素材であり、その原料となる鉄スクラップを扱う当業界の存在意義をアピールしていくことも重要だ」と語る。
 
 
 数年後に控える支部主幹の全国大会を成功に導くべく、若手同士の横連携も強化する。
(小田琢哉)


[2021.6.18] 鉄鋼新聞 掲載

前3月期、減収増益

 総合リサイクル・建材加工のこっこー(本社・広島県呉市、社長・槙岡達也氏)の2021年3月期業績は売上高が前期比26.2%減の101億8400万円、経常利益は同15.3%増の9700万円と減収増益。減収については、災害廃棄物処理の大型案件終了やスクラップ単価は上がったものの扱い量減少が響いた。一方、逆風下の中で徹底したコスト削減と利益率向上に向けた自助努力が実を結んだことと、各種助成金の活用により黒字確保を果たした。
 
 
 事業部門別売上高では、鉄・非鉄スクラップ・古紙などを扱う資源循環事業部が47.7%減、鉄鋼建材、エクステリア商品の販売施工を行う生活環境事業部が6.6%減、日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区の構内作業を担う製鉄事業部が3.4%減と、いずれも売り上げ減を示した。
 
 
 特に西日本豪雨で発生した災害廃棄物処理業務の大型スポット受注で前々期の売上高が伸長していた資源循環部門の売上高は、市中発生減に伴うスクラップ扱い量減も加わり半減。製鉄事業部門は期中に高炉1基の休止の影響が危ぶまれたが、継続契約の見直しや操業人員減に伴って増加した構内スポット作業の獲得が奏功し小幅減。生活環境事業部門の鉄鋼建材分野は自動車メーカーをはじめ産業界のコロナ感染拡大の影響による設備投資減が大きかったが、エクステリアではCAD図面を活用した提案型営業による付加価値向上や営業努力による配送費獲得で利益率が向上した。資源循環、生活環境の両部門は「販価上げや生産原価低減の徹底で、コスト意識、利益率向上に向けた意識改革が浸透した一年だった」(槙岡社長)と評価する。
 
 
 同社は前期の期初に、製鉄所閉鎖を見据えた「再生プラン」を始動。従業員の雇用と全事業の黒字の確保を目指している。
 
 


 
 

[2021.6.18] 鉄鋼新聞 掲載

日本製鉄・呉地区 完全閉鎖見据え”攻め”の中計始動 高炉解体業務参入目指す

 総合リサイクル・建材加工販売のこっこー(本社・広島県呉市、社長・槇岡達也氏)は2021年度を起点とする3カ年の新中期経営計画をキックオフした。基本戦略である「ピンチをチャンスに変えるための挑戦」を期間中の統一テーマに掲げ、主力取引先である日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区の23年9月末の完全閉鎖に臆することなく「攻めの姿勢」を鮮明化。最終年度に純利益1億円規模のキープと全事業部黒字化といった意欲的な計画を立てている。▼6面「関西・西日本版」に関連記事

 

 新中計は、呉地区の構内作業を請け負ってきた製鉄事業部門の売り上げ大幅減・固定費増加分を埋めるための全事業部・グループの収益力強化や、昨年新設した事業開発プロジェクトチームを中核に雇用の受け皿作りのための新規事業への挑戦などが骨子となる。

 

 今年9月末の呉地区上工程閉鎖に伴い、来年1月までに製鉄事業部120人強の雇用に影響が出るとの見通し。今後、鉄・非鉄スクラップや古紙などを扱う資源循環、鉄鋼建材営業やエクステリア商品の販売・工事施工を行う生活環境の両事業部門への配置転換と、引き続き構内のスポット的な構内作業の獲得にも回す算段だ。

 

 日鉄から完全封鎖後に本格的な製鉄所の解体作業に入るとの発表を受け、解体に係る作業に対して「地元のためにも、是が非でも参入したい」(槙岡社長)としている。呉地区に納入していた鉄スクラップに関しては、新たな販売先の獲得や海上輸送も視野に入れている。

 

 各部門の早期の体質収益力の底上げも進展している。子会社である代納業者・大鉄産業(福岡県)とは販路拡大・集荷面での効果が上がっている。新規事業にも挑戦し、土木業者の子会社化やマツダ協力会社の事業譲渡で雇用の受け皿を増やしている。土木事業の骨太化や解体参入を目指し、公的資格保有者を増やしていく方針。

 

 中計での設備投資は5億~6億円規模を計画。鉄を軸に廃棄物取扱品種を拡大し、総合リサイクル業の基盤を整えるべく、今年中の雑品スクラップ用竪型破砕機の導入に向けた準備を進めている。来年度には耐用年数が過ぎた太陽光発電パネル設備の大量排出期を見据えて、再資源化に向けた設備の導入も検討する。屋根成型品に付随する建築金物用の折り曲げ設備を更新し、内製化により利益率を高める。

 

 なお、昨年に黒瀬リサイクルセンター(東広島市)に廃プラ用圧縮梱包機を導入、ペットボトル処理への用途も検討する。

 

 新中計と合わせ、創立80周年を迎える10年後(30年度)を見据えて描いたロードマップでは、純利益2億5千万円、産業廃棄物扱い品目の拡充、土木事業の現状売上高1億5千万円から10億円への引き上げなどを掲げている。

 

 

 


[2021.6.18] 鉄鋼新聞 掲載

高炉休止を見据えて こっこーの再生戦略

新年を迎えて9月末の日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区の高炉休止が迫ってきた。総合リサイクル・建材加工販売のこっこー(本社・広島県呉市、槙岡達也社長)は呉地区構内作業に携わる製鉄事業部の社員約120人を抱えていることから、昨春に社員の雇用確保と呉地区休止年度に当たる2024年度の黒字確保を最終目標とした「再生プラン」を立ち上げた。社内アンケートによると地元呉での雇用・生活を希望する社員がほとんどで、槙岡社長は安易なリストラ策を取らず、社内に雇用の受け皿を作ろうとする厳しい道を選択した。その取り組みはどこまで進んでいるのか。「最大の得意先である製鉄所の休止は大転換点。これを乗り越えれば100年企業の展望が見えてくる」と大波に立ち向かう槙岡社長に聞いた。(小田 琢哉)


 

—雇用の受け皿つくりの進ちょく状況は。

 
「再生プランを発動して幾つかの事業プロジェクトを発足した。その方向性のひとつは土木事業への参入。昨年9月に広島市内の建築会社・村上工務店の全株式を取得して子会社化した。専任者を派遣し、土木分野の拡充・強化を図っている。当地は西日本豪雨災害があり、復興需要関連は息が長い。その一方で案件があっても人手不足から不調が続いていることから、土木分野に注目した。製鉄事業部の社員も重機を乗るなど、これまでの業務に近いことも参入理由だ。実際には一筋縄ではいかず、構内作業と法面作業などの公共土木工事は勝手が違うためノウハウの吸収に努めている」

 
 

「土木は業務内容が幅広く、即社員が対応することは難しいが、高炉休止までに自社全体で20人程度を土木業に配置したい。二級土木施工管理技士の免許を持つ者もいるため、エクステリア施工とのシナジーも期待。将来的には土木建築のトータル施工が手掛けられる水準を目指したい」

 

——既存事業部の強化策は。

  
「外注の内製化を想定して動いている。製鉄事業部が保有する資産をいかに活用するかについては、構内ダストなどを回収するバキューム車を郊外作業に回して、新たな仕事の獲得につなげている。工場内では汚泥や廃水が定期的に排出されることから、昨年中には鋳物業者など構外からの受注で5件の実績を積んだ。主に資源循環事業部の取引先に営業活動を行っている」

「当社のバキューム者は吸引力が強い分タンクが小さいため使い勝手が悪いが、逆にホースを長く引っ張らねばならないような場所で強力な吸引力がメリットとなる利用を考えている。他の事業についても、今期テーマ“We must change”を掲げているように、とにかく変化あるのみとの思いだ」
 

——上工程休止までに雇用を創出できるのか。

 
「詳細なスケジュールは明らかではないが、最重視しているのは、構内で一日でも長く、一人でも多く仕事できること。高炉休止後も下工程が残るし、解体に付随して仮置場のための整理など、恐らく構内作業は当分あると見ている。当社は解体はできないが、スクラップを手掛けている関係上小さなバラシは可能であり、案件が出てくれば必ず手を上げたい。何名分の雇用創出が現段階では本当に必要となるかは判断できないが、最悪の場面を想定しながら、どんな状況下であろうとも雇用の確保ができるよう幾つもの選択肢を準備したい」
  

——中核事業のスクラップ扱いはどうか。

  
「扱い量は間違いなく減少傾向にある。19年12月に子会社化した金属リサイクル代納業者・大鉄産業(福岡市)とは、呉リサイクルセンターや山口営業所での販路拡大・集荷面でシナジー効果を発揮している。九州は輸出が盛んで文化も違うので学ぶべき点も多く、人材交流も行っている。来期には雑品用に竪型破砕機を本社工場に導入を検討中だ。詳細な運用法は協議中だが、スクラップディーラーとして扱うモノが増えるのは必要であり、分別を徹底することで付加価値も高まる。当社は今後人手も出てくるため、手バラシも充実したい」
  

——苦しい状況下だが、今後の見通しは。

  
「少しずつ、各事業部は利益を残すことに重点を置いた考え方に変わりつつある。ただし新型コロナの影響で正しい評価は難しく、私が思う段階までは至っていないのが実状。2021年3月期の売上高は大幅減の見込みではあるが、まずは利益面を重視して何とか黒字に持っていきたい」


 

[2021.2.5] 鉄鋼新聞 掲載

こっこー、土木工事分野に参入

建設会社子会社化  ~構内重機の転用も~

総合リサイクルのこっこー(本社=広島県呉市、槙岡達也社長)は、土木工事分野に参入する。9月末に建設業の村上工務店(広島市)を買収し子会社化。土木関連工事の技術やノウハウを取り込むとともに、既存事業とのシナジーを高め、グループ会社で土木事業の拡大を目指す。製鉄所の構内作業で使う大型吸引車や重機を、構外工事に転用するなど、新事業の開拓にも注力。日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区での上工程休止まで1年を切る中、構内で働く社員の雇用を守るため、収益確保と事業基盤の再構築を加速する。

 

「呉での雇用確保へ道筋」

これまで金属建材などを扱う生活環境事業部でエクステリア工事を手掛けていたが、本格的な土木分野は手付かずの領域だった。広島県では、豪雨災害からの復旧や防災関連など公共工事には、人手不足などの影響で、まだ整備が完了していない地区も多く、堅調な出件が続いていることから村上工務店を子会社化することで土木分野へと進出。のり面工事や防災工事での強みを生かしつつ、人員を補強することで業績向上に道筋をつける。

日鉄呉地区の構内作業を担当する製鉄事業部所属の社員は約120人。2021年9月に予定される上工程休止で、余剰となる人員、設備などが未だ明らかでない中、社内での部署異動だけでは減少分を吸収しきれないとみて、槙岡社長直轄の「事業開発プロジェクトチーム」を中心に、新規事業の開拓に取り組む。

構内作業では、重機を扱うなど土木工事と似た仕事も多く、社員の培ってきた技術が強みとなる。慢性的な人手不足に悩まされている建設業界への参入は、仕事の確保にうってつけだ。同時に、製鉄所内の作業用に保有する重機を構外工事で活用する道も拓ける。

すでに一部の車両は、構外事業での運用を始めている。製鉄ダストやピットにたまった汚泥を回収する大型の協力吸引車を、鋳造メーカーの工場や汚泥回収などに派遣。今年4月以降、5件ほどの実績があった。構外でも大型吸引車を使った作業には一定のニーズがあるとみて、今後も受注拡大に注力する。

土木工事のスタートに加え、外注作業の内製化などで「上工程休止までは雇用確保のための業務の方向性についてめどが立った」(槙岡社長)ものの、その先には23年9月までの呉地区の全面閉鎖が控えている。このほど、こっこー社内で実施したアンケートでは、製鉄事業部のほぼ全ての社員が「呉で、働き続けたい」と回答したといい、地元での雇用維持を目指し、さらなる企業買収、事業譲受も視野に、業容拡大を模索していく方針だ。

日本製鉄からは、呉地区の閉鎖について、大枠のみが示され、具体的な計画は明らかにされていないという。槙岡社長は、「いまの不透明な状況では、当社が閉鎖への対応スケジュールを詰めていくのは難しい」と苦境を説明する一方、「これまで呉の製鉄所と共に歩んできた。その歴史を重んじ一日でも長く、一人でも多く、構内で働けることが社員にとってはベスト。閉鎖まで、そして閉鎖後もこの地域に根差した事業展開を目指し、協力していきたい」と話す。


 

[2020.12.14] 産業新聞 掲載

こっこー、BCPの策定推進 災害時、地域復旧に対応

 【呉】総合リサイクルのこっこー(本社=広島県呉市、槙岡達也社長)は、事業継続計画(BCP)の策定を進め、災害時に地域の復旧に迅速に対応できる体制を整える。災害廃棄物の処理や被害を受けた建築物の修理、代替資材の供給など事業活動を通じ、被災地域の復旧・復興に貢献したい考えだ。
 

 BCP対策の推進を決めた背景には、2018年の西日本豪雨災害での経験がある。同社に直接の被害はほとんどなかったものの、社員の被災やインフラの損傷などで事業に大きな影響が出たことで、「災害復旧に向け、すぐに動き出すことができなかった」(槙岡社長)。
 

 災害後は、金属などのリサイクルを手掛ける資源循環事業で保有するネットワークやノウハウを生かし、発生した災害廃棄物の処理を呉市から受託。現在も、大量の廃棄物処理に取り組む。
 

 一連の経験から、資源リサイクルをはじめとした事業活動が「地域のインフラ」としての役割を担っていることを再認識したといい、槙岡社長は「『地域とともに成長する』という企業理念の下、災害時でも事業を継続し、早期に復旧・復興に対応できる体制を整えたい」と話す。
 

 今後、本社を中心にBCP対策を進め、将来的には営業・加工拠点を持つ中国・四国地区でも体制を整備する方針。
 


[2019.11.26] 産業新聞 掲載

 

西日本豪雨から1年 こっこーの取り組み「呉市の災害廃棄物処理に全力」


昨年7月に発生した西日本豪雨の影響で広島県呉地区は土砂災害や床上浸水で多大な被害を受けた。インフラ面では広島方面からの陸路・鉄路が寸断し大渋滞が起こり、呉地区への鋼材や加工製品の出入りが困難な状況が発生。市内を中心とした断水に伴い、市民生活・経済活動にも長期間の影響が表れ、不便な生活を強いられた。被災地・呉市に本社を置く総合リサイクル企業・こっこーは自社の従業員が被災する中、災害発生直後から災害廃棄物の処理に取り組んでおり、槙岡達也社長に聞いた。


 

—当時の被災状況は。
「まずもって、被災された方にお見舞い申し上げると共に、一日も早い復興をお祈り申し上げたい。当社従業員においても、約10名程が家屋の床上浸水や土砂災害などの被害を受けた。物流が滞り仕事にならないため、被災を免れた社員は自発的に被災した社員の家に向かい、土砂のかき出しや片付けを手伝っていた。作業で真っ黒になりながら高いに励まし合う姿を見て、この社員達がいれば、間違いなく会社は伸びるとの自信を持たせてくれた」

 

 

—会社の被害は。
「会社は7月単体で売上高は20%減。1週間程度の断水は発生したものの、特段に設備の浸水被害などはなく持ち直したが、私自身の計画性のなさを反省。有事の際に売上や今期業績の心配事が頭をよぎって右往左往していたのが実情だ。当社では被災当時を振り返りながら、何が起きて何が必要かを精査し、管理本部が中心となってBCP対策に取り組んでいきたい」
 

 

—災害廃棄物への取り組みは。
「豪雨災害発生当初から呉市の要請を受けて、広島県資源循環協会会員として呉市の災害廃棄物の仮置き場でのボランティアを地元復興の一環として開始した。その後は受入れ管理業務として業務受託した。当初は廃棄物受け入れと手選別のみだったが、今年1月からは、入札により処理業務全般に取り組んでいる。市からは想定数量約13万㌧分の災害廃棄物処理を受託しており、今年12月末までの期間での処理完遂に努めている」
 

 

—現場の状況は。
「夏場に丸一日、手選別の現場に入ったが、とにかく大変な作業だった。悪臭が漂う中、かがみっぱなしの作業。中身が入ったまま回収された冷蔵庫などの影響もあり、大量発生したハエが休憩所まで入ってくる。濡れた畳は腐ってひどい臭いを放ち、運搬にも力がいる。運び込まれた様々な災害ごみを見ると、生活用品はもちろんのこと、思い出の写真など、そこに被災者の方々の幸せな生活があったことが容易に想像でき、大変心苦しい気持ちになった。劣悪な環境下で現場作業に従事する社員には感謝しかない。当初は新たに積まれていく廃棄物の山を見て絶対に作業が終わらないのではと、左記が見えない絶望感にさいなまれたが、今年1月に現場に破砕機を導入したことで作業スピードも向上している」
 

 

—今回の教訓を生かすとすれば。
「今までこのような経験はなかったが、災害廃棄物処理に携わることで現場の勉強にもなった。当社では今後、廃プラや雑品などリサイクル分野の品目を増やすことを検討しており、今回の選別などの経験をプラスに生かしていきたい」

 


[2019.07.05] 鉄鋼新聞 掲載

3期連続の増収増益目指す

総合リサイクル・建材の「こっこー」

3期連続の増収増益目指す

今期 原料は適正利益確保

 
 総合リサイクル・建材加工販売のこっこー(本社・呉市、槙岡達也社長)の2019年3月期業績は売上高が対前年同期比2.7%増の129億1400万円、経常利益は同16.1%増の8千万円と、二期連続の増収増益を果たした。西日本豪雨の影響で7月単月は全事業に一次的な影響が表れて売り上げを20%落としたが、各事業部門の踏ん張りと収益改善に取り組んだことが奏功した。今期は収益力アップを引き続き全社テーマに据えて、適正利益の確保に努めて3期連続の増収増益を計画する。
 
 鉄・非鉄スクラップ・古紙などを扱う資源循環事業部は、期中のスクラップ相場の高止まりや水銀含有廃棄物である廃蛍光管などの処理量増加、また西日本豪雨災害での災害廃棄物処理を呉市から受託したことで売上高は9.5%伸長した。災害廃棄物については、今年1月に破砕機を導入したことで処理速度が向上し、今年12月までに想定数量約13万㌧の処理完遂に取り組み、地元復興に尽力する。スクラップは適正利幅の確保に努める。今期は雑品、廃プラなど新たなリサイクルスキーム作りの重要年度に位置付け、設備投資を含めて検討を重ねる。
 
 鉄鋼建材、エクステリア商品の販売・工事・施工を行う生活環境事業部は前年度比2.3%減。今年度は自社の強みである豊富な扱い商品群と営業拠点網を生かして、物件単位による複合受注で収益性を高めたい意向。広島・愛媛両県を営業重点地域に据えて、設計折込活動も展開する。金属屋根・壁用の鉄鋼二次製品は今年度下期からの物件が見え始めている。営業面以外では、最適な仕入れ・在庫体制を模索する。廃ガラスから製造する軽量発泡資材事業協同組合経由での軽量盛土としての用途で大口案件の情報も入っている。
 
 製鉄所の構内作業を請け負う製鉄事業部の売上は現状ベース見込み。

 同社は鉄以外にも枝葉を伸ばしての多角化事業を育成しており、社員参加型のボトムアップ型経営に軸足を移している。同社は今年1月に会社全体を事業管理部の直轄となる事業推進室を設置。同室が3部門の横串として機能し、全部門が情報共有することで社員の意識改革を進め、仕入先・取引先との粘り強い交渉を徹底して、収益力アップにつなげていく。
 
 

働き方改革実践で人材確保

 こっこーは広島県と広島県商工会議所連合会から「働き方改革実践企業」の1社に選定された。槙岡社長が掲げる「当社にかかわるすべての人を幸せにする」との新ビジョンのもと、有給休暇取得や育児休暇制度の利用推進、非正規社員の正社員化など各種取り組みが評価を受けた。ワーク・ライフ・バランスを重視する若者にとって、行政機関からのお墨付きの好印象は大きく、採用活動で優位性に働いている。実際、志望理由に「働き方改革に取り組まれているから」と言う学生もいるという。空前の売り手市場が続く中で人手不足に悩まされてきたが、今春には10名以上の新規採用に成功した。
 
 働き方改革への取り組みの一例として、スクラップ選別作業に従事する障害者8人と希望するパート職員らを昨年4月に正社員化した。同社では雑品や廃プラなど新たな取り組みを進める中で、従来以上に障害者を手選別の重要な戦力と位置付けしており、「障害の有無に関係なく、彼らの頑張りは称賛に値するし、真面目に職務に取り組む姿勢は職場にも良い刺激となっている」。また、来年度には全部門を対象に週休二日体制への移行実現を目指す。
 
 今年4月には、槙岡社長自ら全拠点を行脚し、自社の状況を伝えながら今年度の収益重視体制の徹底周知を図った。「透明化と情報共有を通じて、会社がどこに向かっているか、予算達成に向けての理解度を深めることが重要」。表彰制度も一新し、実績を残した社員や自律的に行動した社員の頑張りを会社が認めることで各自の承認欲求を満たし、会社発展の推進力を高めていく。

 


[2019.06.14] 鉄鋼新聞 掲載

こっこー、災害廃棄物処理を受託

呉市から、地域復興に貢献

 

 【呉】総合リサイクルのこっこー(本社=広島県呉市、槙岡達也社長)は2018年7月の西日本豪雨災害で発生した災害廃棄物の受入管理・処理業務を呉市から受託し、資源循環事業で培った技術や保有する設備を生かし、また地元を中心とした企業の協力も得て、地域復興に貢献している。

 

 18年7月の災害発生後、呉市からの要請を受け、ボランティアとして災害廃棄物の受け入れを開始、呉市広多賀谷の災害廃棄物仮置場で可燃物と不燃物の選別作業等を行った。夏の暑さの中、土砂まみれの家具や衣類・家電・畳などが多く含まれる廃棄物の選別作業を槙岡社長は「終わりの見えない作業で、衛生的にも厳しいものだった」と振り返る。

 

 12月末には呉市から処理業務全般を受託。1月から移動式の破砕機や重機を導入したことで、作業効率は大きく改善した。

 

 19年12月までに推定の約13万㌧の災害廃棄物を処理する計画。「安全第一で処理を完了し、地域復興の力になりたい」(槙岡社長)考えだ。

 


[2019.06.07] 日刊産業新聞 掲載

こっこー、18年度2期連続の増収増益

全社挙げ収益性改善注力

 

 【呉】総合リサイクルのこっこー(本社=広島県呉市、槙岡達也社長)の2018年度(18年4月―19年3月期)決算は、売上高が前期比2.7%増の129億1400万円、経常利益は16.1%増の8000万円で2期連続の増収増益だった。地場取引先との関係強化や全社を挙げた収益性改善への注力が寄与した。19年度(19年4月―20年3月期)も外注加工費や運送コストの削減、業務の効率化を図り収益力を高めることで、3期連続の増収増益を目指す。

 


 

 

 18年度にスタートした3カ年の中期経営計画では、収益性を重視した事業展開を柱に据える。初年度は社員の意識改革に取り組み、一定の成果を上げたものの、「事業所、部署によって理解に差があり、道半ばの状況」(槙岡社長)。今年1月には管理本部の機能強化を目的に、経営企画などを担う「事業推進室」を新設。資源循環・生活環境・製鉄の3事業部間の情報共有や連携を促進し、シナジーを高めたい考え。今春からボトムアップの自律的な活動を後押しするため、社内表彰制度を一新した。

 

 働き方改革にも積極的に取り組む。このほど広島県商工会議所連合会と広島県から「働き方改革実践企業」認定され、2月に表彰を受けた。短時間正社員制度の導入、有給休暇取得の促進、育児休暇制度の利用推進、非正規社員の正社員化と正社員採用の原則化などの成果が評価された。

 

 中計2年目となる19年度も継続して社内改革を進め、持続的な成長と社員の満足度向上に向けた事業基盤の構築を図り、最終年度で仕上げにつなげる。

 

 資源リサイクルを手掛ける資源循環事業部では、スクラップ相場の上昇や廃蛍光管など処理量の増加、呉市から西日本豪雨災害で発生した災害廃棄物の処理業務を受託したこともあり、18年度の売上高は約19%増加。19年度も12月まで受託事業が継続することから安定したセグメント業績を維持する見込みだ。雑品や廃プラスチックなどの国内処理が課題になる中、総合リサイクル企業として処理体制の確立も検討していく方針。

 

 金属建材やエクステリア販売の生活環境事業部は松江(島根県松江市)、高松(香川県高松市)両営業所で業績を伸ばしたほか、販売価格の適正化が奏功し、収益改善に貢献した。両営業所の実績は他部署への刺激になっているといい、本年度の販売伸長に結び付きそうだ。

 

 製鉄所の構内作業を行う製鉄事業部は、前年度に比べ若干の売り上げ減となった。

 

 19年度は昨年の西日本豪雨を受け、災害リスクを洗い出し、BCP(事業継続計画)の検討を進めるほか、3カ年で管理システムを更新する方針で、第一弾として10月にグループウェアを新しいものに替える。21年には創立70周年を迎えるため、社内で記念行事の開催に向け、準備を始める。槙岡社長は「社員に改めて感謝を伝える場を作りたい」と話す。

 


[2019.06.04] 日刊産業新聞 掲載

 

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