「こっこー」が中期計画見直し ~「攻め」の姿勢鮮明 ~

解体・スクラップ増を好機に

 

 総合リサイクル・建材加工販売のこっこー(本社・広島県呉市、社長・槙岡達也氏)は2021年度を起点とする3力年の新中期経営計画を見直した。カーボンニュートラルの世界的な潮流やスクラップの価値向上といった事業環境の好転を受け、強靭な事業基盤の再構築に向けて攻めの姿勢を強めている。

 

 基本戦略を「ピンチがチャンスに変わった。この機会を最大限に生かし挑戦を続けるチャンスに変えるための挑戦」へと変更。新中計最終年度は主力取引先である日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区の熱延等の設備休止が予定される中でも、全事業黒字化や純利益1億円規模のキープ、雇用確保、自己資本比率30%の達成を目指す。SDGs宣言を戦略に加えることで、リサイクル業としての自社の強みを社内外に積極発信するのと並行し、社員各人がSDGs目標を掲げ、挑戦していくことでSDGsに興味を持ってもらい、将来的な「ビジネスチャンスへとつなげたい」(槙岡社長)。

 

 事業環境の変化を受けて、今年4月の組織替えで呉地区構内作業を請け負ってきた「製鉄事業部」と鉄・非鉄スクラップおよび産業廃棄物を扱う「資源循環事業部」を統合して「環境資源事業部」を設立し2事業部制とした。今後、製鉄所の全設備休止後に構内の設備解体でスクラップ・廃棄物の大量発生が予想される中、解体関連作業の受注やスクラップの扱いを総合的に行うため、部門間の垣根を取り外し統合した。
また、スクラップの受け入れ準備として広島加工センター(東広島市黒瀬)敷地内の約2千平方㍍を舗装し、置き場を確保した。

 

 新規事業への挑戦も継続する。6月1日に事業開発室を新設し、専任者2人と兼任者4人でスタート。自由に動ける組織として、「企業理念に沿う事業であれば何でも挑戦可能」(同)とし、社内からも事業開発のアイデアを募る。また、既存2事業に続く柱に育てていきたい土木事業については、現在、公共事業比率が高いが、付加価値が高い民需を捕捉すべく、自社のネットワークを活用して営業展開を強める。

 

 

ー 雑品・太陽光発電パネル 再資源化設備稼働へ

 
 
ー 人材に積極投資

 

 こっこーは総合リサイクル業の基盤を整えるべく、鉄を軸とした廃棄物の取り扱い品種拡大も図る。今期からの雑品スクラップ扱い開始に向けて、呉リサイクルセンターに約2億円を投じて設置した雑品用竪型破砕機(富士車両)と選別ラインの稼働準備を進めている。
破砕後に磁選で鉄・アルミに分け、処理能力は日当たり3~7㌧。周辺環境への配慮から、防音対策完了後に本稼働に入る。現在は投入物の混合比率など品質向上への研究を重ねており、投入前・破砕後は手選別を徹底することで、火災防止・品質向上を図る。耐用年数が過ぎた太陽光発電パネル設備の大量排出期を見据えての先行投資として、黒瀬リサイクルセンター(東広島市黒瀬)に導入した再資源化設備も近く稼働予定。アルミフレームを外してガラス表面をショットブラストで砕く。この廃ガラスを自社で扱う廃ガラス製の軽量発泡資材「スーパーソル」に転用することで、付加価値を生み出すとの構想もある。

 

 社内人材を掘り起こして教育投資し、管理者育成を推進する。優秀で意欲ある人材に対しては今まで以上に各種資格取得の奨励や教育の機会を設けていく。

 

 


[2022.06.03] 鉄鋼新聞 掲載

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