_こっこーの2024年3月期業績は売上高が前期比3.6%増の144億7300万円、経常利益は同219.9%増の3億4100万円と増収増益に着地、前中計最終年度を有終の美で飾った。自動車メーカーの生産回復に伴う構内作業の増加や産業廃棄物処理量の増加、昨年9月に全設備を休止した日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区内の仕舞い・片付け作業など構内スポット作業の増加が、業績に寄与した。今期については設備投資などを勘案し増収増益を設定している。
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_事業部別売上高では、環境資源事業部が6.6%増、生活環境事業部が2.2%減少した。今後の地場市中スクラップ発生源を想定し、鉄を軸にしながら廃棄物取り扱い品種の拡大に取り組む。耐用年数が過ぎた太陽光発電パネル設備の大量排出期を見据えての活動も継続する。新築住宅着工件数の減少が響いている生活環境事業は、大手住宅メーカー販社出身者をトップに置き営業力を強化。トレンド職の黒を基調としたオリジナル折板カーポートを市場導入して台風被害が多い四国地区が降雪量が多い山陰地区で拡販し、利益率を上げる方針。
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_前期には、黒瀬リサイクルセンター(広島県東広島市)に1800平方㍍の新たなオープンヤードを整備し、鉄スクラップの保管能力を増強。水銀含有廃棄物の処理をメインとする大分営業所(大分市)も開設し、産業廃棄物の営業エリアを九州地区にも拡大した。昨年12月にはカーボンニュートラルに向け、本社敷地内にある呉リサイクルセンターの屋根に自家消費用の太陽光発電設備を設置した。
【2024.06.21】鉄鋼新聞 掲載