4月1日付で取締役常務執行役員から昇格し社長に就いたばかり。実父である槙岡達真会長(前社長)が鉄スクラップや古紙、廃蛍光灯リサイクルなどを扱う資源リサイクル事業を束ね、日新製鋼呉製鉄所の構内作業を請け負う製鉄事業、金属屋根・壁材やエクステリア商品、環境製品を扱う生活環境事業を2人の取締役が管掌し、新社長の脇をがっちり固める。
大卒後に入社した毎日コミュニケーションズ(現マイナビ)で新卒採用営業を中心に2年半勤務。日新総合建材(現日新製鋼建材)では5年間、ZAMの太陽光架台向け営業などを担当と、営業畑出身。社長業の第一歩として、人事・総務をはじめ経理・財務を担う管理部門を管掌し、社内改革に取り組む。
「当社の人材にはまだまだ伸び代がある」とみて、社内の業務改善や事業部間の交流に着手。各事業・拠点の垣根を超えた人事ローテーションにより、社内ゼネラリストを育成することで「幅広い事業を手掛けている強みを生かし、シナジー効果を発揮したい」との方針。「やらされ感のある仕事に高品質は望めない」が持論で、働き方改革を進め、社員が積極的に働ける職場環境を整え、仕事の好循環を生み出していく。
日新製鋼呉製鉄所における構内作業の縮小が予想されることから、今後、新たな取り組みを積極的に展開して製鉄所内のさらなる生産性向上に寄与していきたい考えだ。鉄スクラップ以外の廃棄物の扱いを増やしながら「総合的に廃棄物を扱える総合リサイクル企業」へと移行する構え。金属屋根・壁材などを扱う鉄鋼建材の営業部隊は、若手育成を念頭に今春から工事部隊と一体化した。
「今年私が32歳、会社は創業67年目を迎え、65歳時点で100周年目になる」として、社員を大切にしつつ、先を見据えた経営のかじ取りを行う覚悟だ。
[2017.04.21] 鉄鋼新聞 掲載