【呉】建材加工販売・総合リサイクル業、こっこー(本社=広島県呉市、槙岡達真社長)は2016年3月期、資源循環事業部に注力する方針で、ガラスのリサイクル体制を整える。今期中に鋼材・建材加工、ガラス再資源化を行う広島加工センター(広島県東広島市)で工場レイアウトを見直し、鋼材・建材の加工設備を集約、空いたスペースにガラス再生プラントを整備する。
広島加工センターは建材加工拠点として1998年に開設した。現在は鋼板、鉄鋼建材加工だけでなく、廃ガラスびんをカレットとして再資源化するほか、廃ガラスを原料とする軽量発泡資材「スーパーソル」の製造プラントを導入し、ガラスリサイクルを行っている。
建材加工と鋼材加工は、それぞれ敷地内の別の建屋に設備を配置しているが、建材加工に使用する成型機、裏貼り機のリプレースに合わせ建材加工設備を移設し、1棟に集約する。その後空いた空間を活用し、ガラス再生プラントの設備を進める考えだ。ガラスリサイクルに伴う加工センター周辺の環境への影響を抑制するとともに、作業効率の向上を図る。
前3月期業績減益に
15年3月期の売上高は130億円代前半で、減収減益となる見込み。下落の続いた鉄スクラップ相場とその後の安値推移、鉄鋼製品価格もジリ安での推移となったことが影響した。
16年3月期は売上高136億円、純利益5000万-6000万円を計画。鋼材や鉄スクラップの価格推移など不透明な要素も多いため、若干の上振れも予想する。資源循環事業部では「水銀に関する水俣条約」の発効を見据え、水銀含有廃棄物の再処理事業を手掛ける野村興産(東京都)との連携を強化し、使用済み蛍光灯のリサイクルにも力を入れる。
[2015.04.17] 産業新聞 掲載